学校には行きたくなければ行かないでいいという風潮

9月1日は子供の自殺率が高い、なんてニュースを見た。
それを受けて有名人やらなんやらがそれぞれのメッセージを発信しているけど、なんだかなぁ。
確かに死ぬぐらいなら行かなきゃいいとは思うが、万年不登校児だった自分の人生を振り返ってみると、そんなことは他人に安易に言えない。
それを言うなら、行かなきゃ行かないで、また別の地獄が待っているかもしれないよっていうこともちゃんと言わなきゃいけない。

例えば、学校に行かないという選択肢を選んだとして、働くなりしてすぐに別の道を見つけられればいいけど、そのままひきこもりになってしまった場合には色々な弊害が出てくる。

具体的には、社会の落伍者というレッテルを貼られる。(学歴がないから就ける仕事が限られる)
嫌なことからは逃げりゃいいんだと思って怠け癖がつく。(堪え性のない人間になり何をやっても続かない。学歴だけでなく職歴もボロボロになる)
人間関係の消滅によってコミュニケーション能力が落ちる。(友達もいなくなり社会性もなくなる)
等々が重なって自信もなくなり、ますます精神もやられる。(下手すりゃメンヘラ化で余計に社会復帰が遠のく)

全部自分が経験してきたこと。

今はひきこもりに関して色々サポートしてくれる施設や機関はあるけど、ほとんどがサポートとは言えないようなものしかない。(と経験的に思う)
いくら他人にアドバイスを求めようが、人生をどうにかできるのは自分しかいないし、逃げたところで何処かで戦わないといけない。
人間の世界も弱肉強食だから、自力で食べていけなければ死ぬしかない。

学校に行く意味・勉強する意味って、結局は自分の将来の選択肢を広げるためなんだろうと思う。
学歴が無ければ就けない職業も沢山ある。

ひきこもりにならなければ私の人生はどうなっていたのか?とか今更考えないけど、やっぱり学歴はあった方が良かった。
極端な話、私が今から頑張って高級官僚になろうったって絶対無理だから。
学校に行かないというだけで、色々な将来の選択肢が消えてしまった。
少なくとも日本ではいったんレールから外れてしまった人にはとても厳しい。

なんか昔、差をつけるのは良くないから徒競走ではみんなで手をつないでゴールするだの、演劇では脇役の子がかわいそうだからみんなが主役をやるだのニュースで見たけど、そんなのまだマジでやってるんだろーか?
大人になっても平気でいじめはあるし、容姿とか職業とか社会的地位ですんごい差別されるし、むしろ大人になってからの方がえげつないと思う。
生き方でめちゃくちゃ差がつくから。
挫折も知らず優しい世界で生きてきて、大人になってから初めて惨めな思いをしたら耐えられないんじゃないかなぁ。
世界ってそもそも理不尽だし不公平なものなんだよ。
そういうものだ、って子供のうちからある程度は知っといた方が良い気がする。

いじめは当然良くない。
いじめてくる奴が100%悪い。
自殺するぐらい追い詰められてるなら逃げてもいい。
ただ、そいつらから逃げても、人生で戦わないといけない時は必ず来る。
しかも、何度もある。
それだけは肝に命じておかないと。
ていうか、子供の頃のいじめなんて所詮ただなめられてるだけなんだから、深く考えずに一発ぶん殴っときゃいいのにね。