もしも我が子がLGBTだったら

なんとなく録画しておいた「ぼくのバラ色の人生」を観る。
これが結構よかった。
ざっくり書くと、女の子になりたい男の子の映画。
わりと深刻なテーマだけど、フランス映画らしいポップな色彩感覚やメルヘンチックな空想が随所に挿入されるせいなのか、あまり重たくならずに観られた。
ラストは希望が示されているけど、あまり答えのはっきりしたエンディングでもなく。
もう一つ何か深いエピソードがあれば文句なしに名作と呼べた気がする。

主役の男の子がかわいくて癒された。
変にナヨナヨした感じじゃなく、何というか自然なかわいらしさ。
性同一性障害であることがまるで精神病のような扱いなのがびっくりだったが、97年の映画ということで、いま作ったらまたちょっと描かれ方が違うのかもしれない。

それにしても、学校を辞めさせられたり、父親が会社をクビになったり(これは直接的な原因ではないのかもしれないが)こんなにも差別的なものなのかなぁ。
日本だと、さすがにここまでのことはないような。
もちろん日本にだって多少差別はあるだろうけど、それでも世界的に見たら寛容な方なんじゃないだろうか。
同性愛者というだけで殺されたりする国もある中で、こんなにオカマが普通にテレビに出てる国って他にあるのかしら。
そもそも江戸時代ぐらいまでは男色も珍しくはなかったみたいだし。
そういう男の人が女装したりとかも普通だったらしい。
つまり、男の娘だの女装子だのなんて昔からあったわけで。
なんかやたらホモネタが好きな人たちがいるのも、そういう文化の流れがあってのことなんじゃないだろーか。

もし、将来息子が女の子になりたいと言いだしても、私はそんなにショックではないと思う。
私も顔に似合わず少女趣味なところがあるんで、息子がかわいいものが好きならそれはそれで嬉しいし。
むしろ、エミリーテンプルキュートのお洋服とか着せて、ニヤニヤしちゃうかもしれない。
息子に生まれてきた時点でかわいい洋服を選ぶ楽しみなんて普通はなくなるもんね。
ちょっと変わった娘を授かったんだと思えば、特に不幸なことでもないと思う。
そんなことより他人や周りを故意に傷つけたり陥れたりするような卑怯な人間になるほうがよっぽど嫌だ。

しかし、同性愛者は子供を産めないのに、一定数の同性愛者が自然と生まれてくることが不思議。
そうすることで世界の何かしらのバランスを取ってるのだろうか。